日本国憲法の改正について

1 現在の憲法の評価

主権在民、基本的人権の尊重、平和主義と国際協調主義、法の支配の堅持、三権分立等の基本的価値観において極めて優れた憲法であり、この基本的価値観は今後とも大切にして行かなければならないものであると考えます。

2 憲法改正の発議が国会によって近い将来行われる可能性は極めて低い

憲法改正を発議するには衆参両院の各々の2/3の賛成が必要です。現在衆議院では与党が2/3以上を占めていますが、参議院は与党は過半数の維持がやっとの現状であり、2007年の参議院選では過半数を割る可能性も高いので、憲法改正が近い将来発議される可能性は極めて低いと言わざるを得ません。

しかし、憲法改正の是非、改正する場合の内容についての考え方を明確にしておくことは今日においても重要です。

3 憲法改正と関連事項について

(1)私は国民のコンセンサスが形成されれば次の3点について改正すべきだと考えています。

ア 憲法9条を今日の実態に即して改正する。

イ 議院内閣制を総理公選制に改める。(現在の流れは「大統領的首相」を目指しているが、議院内閣制との矛盾が多すぎるのですっきりと解決する必要がある。)

ウ 道州制を実現し、日本国を連邦国家とし「地方主権」を確立する。

(2)憲法9条の改正

第1項はそのまま残しながら、第2項は自衛隊の存在を認めるように改正します。その際、日本国は自衛権又は集団的自衛権の名目の下であっても、決して他国の領土で戦わないことを明確にします。

参考 9条の現在の条文

第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

(3)集団的安全保障と集団的自衛権について

憲法改正が現実の問題に当面ならないのですから、この2点についての解釈問題に対する態度を明らかにしておきたいと思います。

ア 集団的安全保障について

国際社会即ち国連が国際正義の回復のために戦う時に、勇気ある行動は共に戦うことだと思います。しかし、「国際正義の回復のため」が侵略を正当化する口実であってはなりません。明確な国連決議がされたときのみに「国際正義の回復のため」と認めることにしなければなりません。

集団的安全保障に参加できるとの解釈を確立するためには、憲法9条の解釈を明確にしなければなりません。同条第1項は「日本国民は正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、{日本国が日本国の}国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」と{ }のところを補って読めば意味がはっきりします。

{日本国が日本国の}国際紛争を解決する手段としては、{日本国の}国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は永久にこれを放棄するのであって国際正義の回復の為に日本の自衛隊が国連の集団的安全保障に参加することは禁じられていないとの解釈を確立しなければなりません。なお、集団的安全保障とは現状では国連が国連決議によって多国籍軍に出動を呼びかけるもので、次の集団的自衛権とは区別されなければなりません。

イ 集団的自衛権について

集団的自衛権は存在するが、行使も出来ると解釈とします。この場合、自衛のためとの口実の下に他国を攻めることを認めてはなりません。個別的自衛権も集団的自衛権も自衛権はあくまでも自国又は同盟国の領土内に留まっての戦いであり、他国の領土内での戦いは自衛ではありません。

他国の領土内で戦うことが出来るのは(1)で述べた、明確な国連決議が行われた集団的安全保障の場合だけです。

因みに自衛隊は各国と同様にわが国にも認められている固有の自衛権のために存在を認められています。

ウ 平和立国宣言をし決して再び他国を侵略することはないことを世界に向かい発信する。

上記のように解釈を明確に変更するに際しては、同時に平和立国宣言法(仮称)を制定し、平和に交易することが日本に、また各国に最大の利益をもたらすことを明らかにするとともに、自衛のためとの口実のもとに他国の領土内で戦うことを決してしない等の上記の趣旨を明らかにし、世界に向かって発信することが必要であると考えます。

エ アメリカの戦争で正義の戦争はあったか

私は、アメリカがナチズムと戦ってヨーロッパを解放した戦争、日本のファシズムと戦って日本を解放した戦争は、問題点はあったものの、大筋において正義の戦争と言えるものではないかと考えています。

オ アメリカが仮に間違った戦争を開始したときはどうするのか

私は「日本は平和憲法があるから、現在の解釈では加担できないのだ。」と戦争が間違っているか否かを判断することなく、自分を局外の傍観者の対場に置いて何もしないのでは説得力が無いと考えています。

それが集団的自衛権の範囲内なら日本も共に自衛のために戦うことが出来る。しかし、この戦争は自衛とは言えないから日本は加担しないし、アメリカも是非考え直して欲しいと同盟国として忠告できる立場に立つことが大切であると考えています。

カ 仮に日本が再びファシズムに支配されたときはどうするのか

私は内村鑑三の4代目の弟子のキリスト者です。憲法や法律を無視するファシズムが台頭して、他国を侵略する事態が生じたときは、命を掛けて阻止します。

昭和15年に反軍演説をした斉藤隆夫衆議院議員の決死の覚悟の愛国心を大切に受け継いでいます。

キ 徴兵制は決して復活しない

関連の法律事項として、徴兵制は決して復活しません。今後とも志願兵制度を堅持します。

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