参議院選挙によせて −その1 父、くましろ昭彦について

1993年。父が初めて衆議院選挙に出馬したのは、日本中が新しく誕生した日本新党ブームに沸いていた頃でした。職場の同僚から大学の友人まで、周りの誰もが「あなたのお父さん、自民党で本当に大丈夫?」「今からでも日本新党にしたら?」と口々に言ってくるような時でした。

「お父さんも日本新党から出馬したほうがいいんじゃない?」とおそるおそる聞いた私に対し、父はこう答えたのです。

「仕事っていうのは命がけでやるものなんだ。ちょっと風向きが変わったらといって、すぐ旗を巻いて逃げだす奴等の、どこが政治家だ。」

口調はとても穏やかでしたが、父の底知れない意志の強さを感じて、圧倒される思いでした。

それは、私がはじめて見た父の政治家としての顔でした。

これまで私が見知っていたのは、温厚で冗談好きな父だけでした。でも、この言葉。この峻厳さ−これが政治家としての父の覚悟なのだ、と。

あれから14年がたち、本当にいろいろなことがその間にありました。それでも政治家としての父の覚悟や政治家としての使命感は決してかわらない、むしろ試練を乗り越えてさらに強くなっていったと感じています。

父の政治家としての誠実な生き方と信念を、どこまで多くの人に知っていただけるか −家族の思いはその一つです。

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